ニュースを見ると、原油価格が下がったという報道を見かけます。
それなのに、ガソリンスタンドの価格はなかなか下がらない。
「原油が下がったならガソリンも安くなるのでは?」と思う人も多いはずです。
しかし、原油価格とガソリン価格は同じタイミングでは動きません。
そこには、私たちがあまり知らない「時間差」があります。
原油はすぐガソリンになるわけではない
原油はそのまま車に入れることはできません。
まずは製油所で精製され、ガソリン・軽油・灯油などに分けられます。
その後、
- 原油を輸入
- 製油所で精製
- タンクに貯蔵
- タンクローリーで配送
- ガソリンスタンドで販売
という流れを経て、私たちの元に届きます。
この工程には数週間〜1か月ほどの時間差があります。
つまり、今日のガソリン価格は「少し前の原油価格」で決まっているのです。
為替(円安)の影響も大きい
もう一つ大きな要因があります。
それは為替(円安)です。
日本は原油のほとんどを輸入に頼っています。
そのため、原油価格が下がっても
円安になると輸入価格は上がる
ということが起きます。
例えば
- 原油価格 ↓
- 円安 ↑
この組み合わせになると、
結果的に日本の輸入価格はあまり下がらないことがあります。
ガソリン価格の半分は税金
実はガソリン価格には、
多くの税金が含まれています。
主なものは
- ガソリン税
- 石油石炭税
- 消費税
などです。
ガソリン1リットルの価格の中で、
税金は約40%〜50%を占めると言われています。
つまり、原油価格が下がっても
税金部分は変わらないため、劇的には安くならないのです。
政府が気にしているのは「価格」より「供給」
最近は中東情勢の緊張などもあり、
日本政府は備蓄石油の放出などの対策を検討しています。
これはガソリン価格を下げるというより、
燃料が不足しないようにする
という意味合いが強い政策です。
もし原油が入ってこなくなれば、
価格以前にガソリンが手に入らない可能性もあるからです。

ガソリン価格は「ゆっくり動く」
まとめると、ガソリン価格がすぐ下がらない理由は
- 原油からガソリンになるまでの時間差
- 為替(円安)の影響
- 税金の割合が大きい
といった複数の要因があります。
ニュースで「原油が下がった」と聞いても、
それがガソリン価格に反映されるには
少し時間がかかるのが現実です。
ひとこと
ガソリン価格は、
遠い中東のニュースや為替の動きによって大きく変わります。
普段はあまり意識しませんが、
私たちの暮らしは世界の出来事とつながっているのだと感じます。
ニュースを少しだけ「寄り道」して見ると、
そんなつながりも見えてくるのかもしれません。


