ニュースで「ホルムズ海峡」という言葉を耳にすることがあります。
中東情勢が緊張したときや原油価格が大きく動いたときに、必ずと言っていいほど登場する場所です。
では、ホルムズ海峡とはどこにあり、なぜ世界中が注目するのでしょうか。
実はこの海峡は、世界の石油輸送の約20%が通る“エネルギーの要所”です。
もしこの海峡が通れなくなると、
原油価格の高騰だけでなく、日本のガソリン価格や電気代にも影響が出る可能性があります。
この記事では
- ホルムズ海峡とはどこにあるのか
- なぜ世界経済にとって重要なのか
- 日本への影響
をわかりやすく解説します。
ホルムズ海峡とは

ホルムズ海峡(Strait of Hormuz)は、中東にある海の通り道です。
場所は
- 北側:イラン
- 南側:オマーン・UAE
の間にあります。
この海峡は
ペルシャ湾とインド洋をつなぐ唯一の出口です。
ペルシャ湾には
- サウジアラビア
- イラク
- クウェート
- UAE
- カタール
など世界有数の産油国が集中しています。
そのため、これらの国から輸出される石油の多くは
ホルムズ海峡を通って世界へ運ばれます。
海峡の幅は意外と狭い
ホルムズ海峡の最も狭い部分は
約33kmです。
しかし実際に大型タンカーが航行できる航路は
片側約3kmほどしかありません。
つまり、世界のエネルギー輸送の大動脈が
非常に狭い海の通り道に依存しているという特徴があります。
このため、世界のエネルギー安全保障の観点からも
非常に重要な場所とされています。
世界の石油の約20%が通る
ホルムズ海峡が重要と言われる最大の理由は石油輸送量の多さです。
米国エネルギー情報局(EIA)によると
ホルムズ海峡を通過する原油・石油製品は
1日約2000万バレルにのぼります。
これは世界の石油消費の約20%に相当します。
つまり、世界で使われる石油の
5分の1がこの海峡を通っているという計算になります。
そのため、もし海峡の通行が妨げられると
世界のエネルギー市場に大きな影響が出る可能性があります。
なぜニュースでよく話題になるのか
ホルムズ海峡がニュースで頻繁に登場する理由は
中東の政治・軍事情勢です。
特に重要なのが
イランとアメリカの対立です。
ホルムズ海峡はイランのすぐ近くにあるため、
緊張が高まるとイランが「海峡封鎖」を示唆することがあります。
過去にも
- イラン革命(1979年)
- イラン・イラク戦争(1980年代)
- 米国との軍事的緊張
などの際に海峡の安全が大きな問題になりました。
そのため、中東情勢が緊張すると
「ホルムズ海峡が封鎖されるのではないか」という懸念が
世界中で注目されるのです。
日本にとって特に重要な理由
実は、ホルムズ海峡の問題は
日本にとって非常に重要な問題です。
日本はエネルギー資源が少ないため、
石油の多くを海外から輸入しています。
その中でも約9割が中東産の原油です。
そして、その多くがホルムズ海峡を通って日本へ運ばれています。
つまり、もし海峡が封鎖されると
- 原油価格の高騰
- ガソリン価格の上昇
- 電気料金の上昇
- 物流コストの増加
など、日本の生活や経済に
大きな影響が出る可能性があります。

もしホルムズ海峡が閉鎖されたら
専門家の試算ではホルムズ海峡が長期間閉鎖された場合、
原油価格が100ドル以上に上昇する可能性も指摘されています。
過去には2008年に原油価格が1バレル147ドルまで上昇したこともあります。
仮に原油価格が100ドルを超える水準になると
日本ではガソリン価格が180円前後になる可能性もあります。
そのため、世界各国は
ホルムズ海峡の安全確保を重要視しています。
まとめ
ホルムズ海峡は
- ペルシャ湾とインド洋をつなぐ海峡
- 世界の石油輸送の約20%が通る
- 日本のエネルギー輸入にも大きく関係する
という世界経済にとって極めて重要な場所です。
ニュースでホルムズ海峡という言葉を見たときは
「世界の石油の通り道」と考えると理解しやすくなります。
中東情勢や原油価格のニュースを読み解くうえでも、
この海峡の役割を知っておくと
世界の動きが少し見えやすくなるかもしれません。
