原油価格が上がるたびに、
「日本はもっと中東以外から買えないのだろうか」と思います。
その感覚は自然です。
ただ現実には、日本がすぐに“中東頼み”をやめるのは簡単ではありません。
中東には大量に供給できる原油があり、日本の製油所も長年その原油に合わせて整えられてきました。2023年度の日本の原油輸入に占める中東依存度は94.7%で、依然として非常に高い水準です。
結論
日本が中東から多く原油を輸入しているのは、ただ昔からそうだったからではありません。
中東に原油が多く、安定して大量に買いやすく、日本の製油所も中東産原油に合わせて整えられてきたからです。中東依存度は2023年度で94.7%に達しており、依存の高さが続いています。
そのため、「ほかの国から買えばいい」と思っても、すぐには切り替えにくいのが現実です。
だから今必要なのは、中東を急にやめることではなく、少しずつ調達先を分散していくことだと思います。政府も供給源の多角化や資源外交、サプライチェーンの強靭化を進める方針を示しています。
要点3つ
1. 中東は大量に安定供給しやすい
日本は原油のほぼすべてを輸入に頼っています。
その中で中東は、量が多く、長年の取引関係もあり、日本にとって大きな調達先になってきました。資源エネルギー庁は、日本が再び中東からの輸入に頼らざるを得なくなった背景として、非中東産油国で国内需要が増え輸出が減ったことなどを挙げています。
2. 日本の製油所は中東原油向けにできている
原油は産地によって性質が違います。
日本の製油所は一般的に中東原油対応で、25〜40°API、硫黄分1.5〜2%程度を前提にしていると資源エネルギー庁の資料にあります。ほかの地域の原油に急に切り替えると、調整や設備対応が必要になることがあります。
3. 分散したくても、一気には進めにくい
日本はオイルショック後に輸入先の多角化を進め、1987年度には中東依存度を67.9%まで下げた時期がありました。ですが、その後は世界の需給や国際情勢の変化で再び依存度が上昇しました。だから現実的には、「中東依存を少しずつ減らす」が今の答えになります。
ひとこと
原油高のニュースを見るたびに、
「なぜ日本はこんなに中東に頼っているのだろう」と思います。
でも調べてみると、それは単なる慣習ではなく、長い時間をかけてできた仕組みの結果でした。
だからこそ、急に変えられない難しさもあります。
原油価格の問題は、ただの値上がりではなく、
日本のエネルギーの弱点そのものを映しているのかもしれません。
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