5月の値上げ、今月の主役は「光熱費」——電気・ガス補助終了と再エネ賦課金で家計はいくら増えるのか

4月は2,798品目が値上がりする、今年最大の値上げラッシュでした。あの月を乗り越えてひと息——と思いたいところですが、5月はそう簡単にはいきません。

今月は食品の値上げ品目数こそ61品目と大きく減りました。でも代わりに「光熱費」が主役に躍り出ています。電気・ガスの政府補助が終わり、再エネ賦課金が過去最高を更新。2つが重なって、5月の請求書はじわりと重くなります。

目次

まず電気代——補助が終わり、賦課金も上がった

政府は2026年1〜3月使用分を対象に、電気・ガス料金の補助を実施してきました。この補助が3月使用分(4月請求分)をもって終了しています。つまり、今月届く5月の請求書は「補助なし」の料金です。

さらに追い打ちをかけるのが、再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)の引き上げです。

  • 2025年度:1kWhあたり3.98円
  • 2026年度:1kWhあたり4.18円(2012年の制度開始以来、過去最高)

月300kWh使用する一般的な家庭では、賦課金だけで月約60円の増加になります。これに補助終了の影響が重なると、電気代だけで月1,000〜1,500円程度の負担増になると試算されています。

ガス代も同じく補助終了

都市ガスも同じく3月使用分で補助が終わっています。月30㎥前後使う標準的な家庭では、月130〜540円程度の負担増になる見込みです。

電気とガス、両方の補助がなくなった5月。「冬ほど使わないから大丈夫」と思っていても、電気代は夏に向けてエアコン使用とともに再び増えていきます。

食品は61品目——でも「ごみ袋」が30%以上値上がり

食品の値上げは61品目と、4月の2,798品目から大幅に減りました。主な品目は江崎グリコのポッキー・プリッツなどのお菓子類、はるさめ・米めん商品などです。

ただし、見落とせないのが日用品の値上がりです。日本サニパックは5月21日着荷分から、ごみ袋・食品保存袋などポリエチレン製品を30%以上値上げします。ナフサ不足の影響がここにも波及してきました。

毎週使うごみ袋が3割以上高くなる。金額は小さくても、毎日の生活感覚への影響は小さくありません。

今月の家計への影響をざっくり整理すると

項目影響
電気代(補助終了+賦課金)月+1,000〜1,500円程度
ガス代(補助終了)月+130〜540円程度
ごみ袋・保存袋30%以上値上げ
食品(お菓子・乾麺など)61品目

電気とガスだけで月1,200〜2,000円程度の増加になる家庭もあります。年間に換算すると1万5,000〜2万4,000円。決して小さくない金額です。

補助は再開するのか

2026年春以降の新たな電気・ガス補助について、政府からの発表は今のところありません。ただしこれまでも、補助の終了と再開を繰り返してきた経緯があります。夏の需要期に向けて、新たな支援策が検討される可能性はあります。

ただし、「また補助が出るから待てばいい」という話ではありません。補助がなければ上がり、補助があれば一時的に下がる——その繰り返しの中で、光熱費の「本来の水準」は上がり続けています。

まとめ:「値上げラッシュは終わっていない」

4月の大波が引いたあと、5月は静かに光熱費が上がっていきます。食品の品目数が減ったからといって、家計の負担が減ったわけではありません。

値上がりの「主役」が食品から光熱費に交代した5月。毎月の請求書を確認しながら、今月は何が上がったのかを把握しておくことが、家計防衛の第一歩だと思います。


あわせて読みたい

この記事を書いた人

時事・経済・社会問題を「身近な視点」から読み解くライター。日常のちょっとした引っかかりを起点に、政治・経済・テクノロジーの動きを平易な言葉で伝えることをテーマにしている。よりみち世相録では、3分で読めるニュース解説を毎週更新中。

目次